2017年12月7日木曜日

メンバーズ(vol.2)

「ゆめみるけんり」vol.2、発売間近です。(以下は本誌に掲載されている内容です。)

今回寄稿してくれたみなさんに、自己紹介に代わり、次のお題で一文書いてもらいました。

「はたらく」ときにある、ちょっと楽しい瞬間について。あるいは「はたらく」ときに見える、風景について。
*印で記したのは、各々が考える「はたらく」ことについての本です。


◆藍屋菜々子(あいやななこ)
Twitter/Instagram:@i8nanak
Web:aiyananako.jimdo.com
雪が好きです。しんしんと雪が、風景をまっしろの非日常にしていくのを眺めていると、地球の重力が揺らぐような気がして、痛みも和らぐのがふしぎです。合わなかった飲食店バイトも、雪の日だけはへっちゃらでした。
 *西村佳哲『自分をいかして生きる』

◆葛西裕人(かさいゆうと)
本を紹介することで、自己紹介に代えます。
 *玄田有史『14歳からの仕事道』
 *柏木博『家事の政治学』
 *M. Frauenfelder『Made by Hand:ポンコツDIYで自分を取り戻す』

◆工藤順(くどうなお)
https://junkdough.wordpress.com
知人が亡くなったという報せを受けたのは月曜深夜でしたが、翌火曜日に仕事をしながら考えたことは、はたらくことは耐えがたい強制力でもあるが、そのルーティンでもってはり裂けるような心情に蓋をしてくれる、ということでした。それが善いことなのか悪いことなのか、私には判断がつきませんでした。
 *よしながふみ『きのう何食べた?』

◆倉畑雄太(くらはたゆうた)
これまで働くことについて深く考えたことがなく、なかなか本が思い浮かびませんでした。結局、原稿の提出が最後になってしまったようです。
ふと脳裏に浮かんだのは、文学に別れを告げアフリカへ渡ったランボーと、文学に別れを告げられず働く自分でした。
 *『ランボー全集』(青土社、2006)

◆Copal Ildeaux(こぱるいるどー)
Instagram:@copal.ildeaux
「社会のなかではたらく」って、それぞれの才能を持ち寄って、弱さをかばい合って共に生きていくことだと思います。だから、「はたらく」って、きわめて人間(じんかん/にんげん)的な行為だなと、肯定したいです。
 *石渡晃一『ぼくは、世界一楽しいサラリーマン』

◆砂漠で生きる(さばくでいきる)
Twitter:@mstkaqrg
はたらいているとき楽しいのは移動するときです。電車やバスの中で、次の打ち合わせの準備をしたり、スマートフォンをチェックしたりしてはいけません。遠くの山や雲を見るのです。間抜けな顔で見るのです。
 *夏目漱石『それから』

◆つぐみ
お揃いのピンクのバーキン。シャネルの香水。雑誌のワンピース……「普通に」幸福にOLをしていると、すべての労働は「恋愛」にそっくりだと悟る。愛も資本主義も手難しいからこそ、普通にはたらくって大変!
 *岡崎京子『pink』

◆西岡かれん(にしおかかれん)
文学研究者(のたまご)として、わたしの仕事はいつも、小説の向こうに広がる景色を見ようとする試みから始まります。それがテキサスの牧場であれ、ニューヨークの摩天楼であれ。
 *村上春樹『職業としての小説家』

◆野中沙織(のなかさおり)
あまりに切羽詰まりすぎて、みんながずっとニコニコ笑いながら仕事をしていたときは楽しかったです。
 *アンソニー・バージェス『時計じかけのオレンジ』

◆藤田瑞都(ふじたみさと)
プログラムを流すときの、スナップの効いた感動的な指づかい。
まーちゃんだって、マイクをまわす。
ほんとはだれだって、いつだって、踊りたい。
 *栗原康『死してなお踊れ:一遍上人伝』
 *エリック・ホッファー『エリック・ホッファー自伝:構想された真実』
 *中里仁美『善き門外漢 vol.3 アウトサイダーの向上心』

◆堀池沙織(ほりいけさおり)
職場の窓から見える東京です。夜に静かに煌めくビル群と東京湾、スカイツリー。就職で上京した私にとっては孤独の景色であり、今までの仕事での大切な出会いを包含するあたたかな景色です。
 *David Foster Wallace “This is Water”

◆八木ひろ子(やぎひろこ)
通勤電車の窓からは東京の景色が見えます。いいことのあった日はキラキラして見えます。
 *大島弓子『毎日が夏休み』

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